今年の相場において、金利に対する理解は絶対外せないので、金利に関して勉強をする良い年ですよね。
みなさんはイールドカーブという言葉をご存知ですか?
最近よく聞くなぁとか、聞いたことがあるという方が多いかと思います。最近特によく聞きますね。
今日は、イールドカーブをとっても簡単に、手短にご説明します。是非一読いただければ幸いです。
【相場が分かるようになる金利の話】イールドカーブってなに?
イールドカーブとは、日本語で言うと「利回り曲線」のことです。
利回りと言うのは簡単に言うと年間の投資リーターンのことと思って下さい。
縦軸を利回り、横軸を償還期間として、残存期間に応じた利回りの点をつないだ曲線です。
通常、期間の長い長期金利は、もちろん期間の短い短期金利を上回るのが普通です。償還までの期間が長くなるほど金利が高くなり、イールドカーブが右肩上がりの物を順イールドといいます。
逆に、償還期間までの期間が長くなるほど金利が低くなり、短期金利が長期金利を上回っていて、イールドカーブが右肩下がりになっているものを、逆イールドといいます。

では、順イールドと逆イールド、加えて、順イールドが逆イールドに変わっていく時にカーブが平らになってフラットになっていく時の3つの形に関して、順を追って説明していきます。
順イールド

順イールドは良くある通常のイールドカーブです。満期までの期間が長いほど金利が高くなるのは当然ですよね。
順イールドは、経済成長の途中の経済拡大時に見られます。経済拡大時ですので投資家も態度が大きくなりますので、長期債には、高い利回りを要求します。景気拡大時は株で十分儲けられるので、債券なんて利回りが相当高くないと買いたくありませんもんね。
順イールドの時、銀行は長短金利差が拡大して儲けられます。
短期金利が低いということは、中央銀行から低い金利で融資を受けられるので、企業への融資も低金利ででき、積極的になります。
企業側は、低金利で融資を受けられるので、融資を積極的に活用し、業績が拡大します。
因みに、右肩上がりのグラフの傾斜がきつくなってキュッと上がる現象のことをスティープ(急)化といいます。
フラットニング

イールドカーブがほぼ横線に近いように寝てくる現象をフラット(平)化といいます。
短い期間の利回りも、長い期間の利回りもほぼ同じになったような状態です。
こちらは、景気拡大局面が終了し、景気後退(リセッション)に向かう局面やその反対の、景気拡大に向かうような、景気の過渡期で良く見られます。
フラットニングの時、銀行は長短金利差が縮小してくるので融資を抑え始めます。
短期金利が上がってくるということは、中央銀行から低い金利で融資を受けられなくなるので、企業への融資も低金利でできなくなり、融資を抑え始めます。
企業側は、低金利で融資を受けられなくなるので、融資を抑え初め、成長が鈍化します。
フラットニングは、中央銀行が金利を引き締める時によく見られます。まさに、今ですね。
ではどうして、金利引締め時にフラット化が起こりやすいのでしょうか?
まず、政策金利の引き上げに反応して短期金利がすぐさま上昇します。それに応じて、インフレ期待がそがれていくため、長期金利が上昇しない状態が発生します。そうなると、長短利回り差がなくなり、カーブが寝てきて、フラットになっていきます。
分かりにくいかもしれませんので、どういうことか、もうちょっと分かりやすく説明します。
長期金利が上昇しにくいということは、長期債が買われているということです。利回りと債券価格はシーソーの関係にあるので、債券に人気が出て買われて価格が上がると、利回りは下がりますし、債券が不人気になり売られて価格が下がると、利回りは上がります。
長期金利が上がりにくい状況と言うのは、長期の債券が人気が出て買われているといことです。つまり、将来の景気後退(リセッション)を投資家が予測して、金利の引き下げが発生する前に償還期間の長い債券に投資をしておき、いざ実際に金利が引き下げられたときにはシーソーの関係で債券の価格は上がるわけですから、金利が下がり債権の価格が上がったときに、その債権を売って利益を取ろうと考える投資家が多くなっているということです。


そして、イールドカーブのフラット化が進むと今度は右肩下がりになります。
逆イールド

フラット化がどんどん進むと今度はついに、逆イールドになります。
逆イールドは、長期の利回りが、短期よりも低くなるということなので、え?なにそれ?おかしくない?長く預けるほど金利が低いの??損じゃん・・。
という感じですよね。
お察しの通り、変な状況であり、正常な状態ではあまり頻繁には起こりません。
これは、金利とインフレ期待率がどちらも下降している景気後退時に見られます。
逆イールドの時、銀行は長短金利が逆転して、利ザヤがマイナスになり、儲けられませんので融資に消極的になります。
短期金利が高いということは、中央銀行からの融資の金利が高くなりますが、長期金利より高く企業への融資も出来ないので、企業へ融資をしなくなります。
企業側は、融資を受けられるためには高金利を支払わなくてはならなくなるので、融資を避けようとし、業績が悪化します。
まとめ

イールドカーブに関してご説明をしてきました。
今ちょうど、2年国債と10年国債のイールドカーブは逆イールドになっています。つまり、いまから2年後の2024年には、おそらく株価は下落傾向にあるのではないかと言うことを金利は語ってくれています。さらに、5年国債と30年国債を見てもイールドカーブがフラットニング化してきており、長短金利差が縮まって来ています。これは市場が将来の相場の先行きに懸念、不安を感じているということです。
過去にも1994年、2004年、2015年に利上げはあったのですが、いずれも今のように利上げ前から逆イールドであったり、イールドカーブのフラットニング傾向が強かった年はありません。つまり2022年の3月から始まろうとしている利上げは、今までと違った状況(すでにかならりフラット化が進んだ状況)からの利上げスタートとなりますので、これまでの過去の利上げ時の相場状況を参考にすることは難しいのではないかと思います。
今年初めて、イールドカーブが既に強いフラットニング傾向からの利上げを経験し、相場はどのように反応するかに投資家たちは直面する訳ですから、過去と同様に考えておくのはちょっと危険かもしれません。
今年の相場は、経験の長いプロでも経験がしたことの無い珍しい状況が多いので、マスコミなどの言うことばかりを鵜呑みにせず、石橋をたたきながらしっかりリスク管理をして急がずに虎視眈々と相場を睨んでいきたいと思っています。
投資はいつでも自己責任でお願いします。
この記事が、少しでもお役に立てたなら幸いです。
これからも情報を発信してまいりますので、どうぞ、よろしくお願いします。
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