米国株が年初来から下落しており、米国株の崩壊か!なんて言われていますが、企業業績やアメリカのGDP成長をみると崩壊なんてことはなく、米国株の下落はある程度で下げ止まるとは思いますが、その程度がどの程度なのかが気になるところですよね。
今日は、米国株を代表する指数、S&P500はどの程度までの下げが下値目安となるかについて見ていきたいと思います。
【下値目安】S&P500は下がっても3,430ドルまで?
一つの目安になるのが、債券と株の利回りの差がどのくらい狭まってきているか?です。
ある程度まで株価が下がると、債券の利回りと比較して割安水準になってきますので、流石にこのあたりまでくると株の買戻しが入ってくるからです。
まず、債券でも配当でもそうですが、利回りが高いほど額面や株価は安いということになります。
つまり、債券の利回りの方が低いのが普通ですから、債券の利回りと株式の益利回りの差が縮まれば、株式は割高ということになり、差が拡がれば、株式は割安ということになります。
では、今のS&P500 の益利回りはどの程度なのでしょうか?計算してみましょう。
S&P500の益利回りは?
株式の益回りの計算式は下記になります。
株式益利回り = 1株当たりの純利益(EPS) ÷ 株価 ×100 なので、今の株価を当てはめると、
S&P500の予想EPS 223ドル ÷ 4,431(2022/1/29時点の株価)×100= 5.03%
これはどういうことかと言うと、今、S&P500に投資すれば、5.03%稼ぐ能力があるということになります。この利回りが上がってくると、割安ということになります。
ちなみに2008年のリーマンショック時はS&P500 の利回りは一時10%を超えていました。今から思えば、バーゲンセールだったんですよね。

債券の実質利回りは?
では、債券の利回りはどうでしょうか?下記の計算式で求めます。
債権の実質利回り = 10年金利 - 期待インフレ率 なので、今の数字を当てはめると、
1.85% - 2.35% = -0.50% になります。
実質利回りと言うのは、インフレ率を考慮した利回りです。例えば、10年後に10万円の利益が出ると言っても、10年後に10万円を凌ぐインフレが起こっていれば、10万円の利益は意味がなく実質の利益は0円ということになりますので、債券の利回りを考える時は、予想インフレ率を考慮した実質利回りで考えます。
今の状況で考えてみると、10年の債券の利回りは1.85%程度で、10年の予想インフレ率は2.3%くらいです。インフレが0.45%高い状態なので、1.85%の利回りでは、10年後には実質、お金の価値は減ってしまうということです。インフレを上回る利回りを受け取らないと、損なんですよね。
今は実質金利がマイナスの状態なので株価への投資がすすみ、これまで株価が暴騰してきましたが、これからは金利が上がるので、実質金利のマイナスが解消されていくことが考えられます。
株式の益利回りと債券実質利回りの差は?
上で計算した数値を当てはめていくと、株式の益利回りと債券実質利回りの差は、
5.03% - (ー0.50%) =5.53% ということになります。
債券の利回りと株式の益利回りの差が縮まれば、株式は割高ということになり、差が広がれば、株式は割安ということになります。
過去を見てみると、債券の実質利回りと株式の益利回りの差は5%~6.5%のレンジ内にあります。今は5.03%ですので、この差が6.5%まで拡大すると、株式が割安とみなされ、株式に買いが入る水準になると解釈でき、PER15.38倍の水準くらいが下値目安だろうともいえます。こちらの計算式は下記です。
100 ÷ 6.5% = PER 15.38倍
つまり、2022年のEPS予想は223ドルですので、223ドル × 15.38倍 =3,430ドルとなり、S&P500 はどんなに下がっても、3,430ドルあたりでは下げ止まるのでは?と考えられます。
株価 = EPS × PERでしたもんね。(おらさいおさらい)
とはいえ、かれこれ、今から20%の下げですけどね・・・
ちなみに、リーマンショックの時は、PERは9倍まで下がりました。コロナショックの時は、13倍まで下がりました。
今からコロナ級の暴落が来るとすれば、223ドル×13倍=2,899ドルまでS$P500は下がることになり、今からさらに35%の暴落です。
リーマンショック級の暴落が来るとすれば、223ドル×9倍=2,007ドルと言うことになり、今からさらに55%の暴落です。
今は、〇〇ショックというものではなく、金融相場から業績相場へ移行するための中間反落なので、ここまでの暴落は、流石に金起こらないと思います。
まとめ【下値目安】S&P500は下がっても3,430ドルまで?

実質金利は今はマイナスですが、金利上昇に伴い0%にまでは上がってくると想定されています。また、債券の実質利回りと株式の益利回りの差は5%~6.5%のレンジ内で動いていますので、今は、5.05%と言うことは、これが6.5%まで上がってくることはある意味想定しておいていいのかもしれません。
そうなると、100 ÷ 6.5% = PER15.38倍 ×223ドル = 3,430ドルがS&P500の下値目安になると考えて備えておいてもいいかもしれません。
この記事は、下落を予想しているものでは決してなく、ここまで下がれば流石に買われるよね?という目安ですので、分析の一つのご参考程度で見て頂ければと思います。
また、これはあくまでも、〇〇ショックなどではない、通常の市場状態での中間反落を想定しているので、戦争やさらなる感染症などで〇〇ショックが起きれば、これ以上の暴落になる可能性はあります。
投資は自己責任で。
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